熊田氏と度会氏が青山小学校で投げ方指導! 児童たちから「もっとやりたい!」
10日、元選手で現球団職員の熊田智行氏と度会博文氏が東京都港区にある区立青山小学校を訪問。毎年行われている「新体力テスト」で子どもたちの投力が弱まっている現状を受け、児童たちへ正しいボールの投げ方を指導しました。
神宮球場から歩いてわずか10分ほどのところに位置する青山小学校。今回は2時限目に1年生と特別支援学級、3時限目には3年生に向けた2度の授業を実施しました。「投げ方についていろいろ教えるので参考になればと思います」(度会氏)、「寒いので身体を温めながらやっていきましょう」(熊田氏)とそれぞれ挨拶をした後、キャッチボールのお手本を披露します。その際に使用したのは神宮での公式戦で実際に使われたボール。「ちょっと触ってみて」と子供たちにもその硬さを体感してもらいました。「石みたい!」「当たったら痛そう」と驚きの声や「すごい! 土がついてる」と試合球を手にした興奮の声が上がります。
続いては握り方を説明。「縫い目に指をかけてしっかり持つことが大事」と細かく丁寧に指導していました。投げる前にまずは真下に叩きつける練習で、腕の振りを覚えます。「下に投げることで腕が大きく振れる。さらに、遠くに投げるためにはひねる動作が必要」と、今度は腕を真横に開いた状態から投げる方向に腰をひねる練習で身体の使い方を指導しました。
投げ方が分かったところで、いよいよキャッチボールの実践です。ボールを手にすると身体の使い方が分からなくなってしまったり、真っ直ぐ投げられなかったりしていた児童たちも、両氏が積極的に声をかけアドバイス。だんだんと相手の取りやすいところに投げられるようになっていきます。
投げる事に慣れてきたところで、遠投に挑戦。1年生でも20mを越えた児童もいて、「いろんな学校で投げ方授業をやってるけど、1年生でこれだけ投げられる学校は始めて。みんなセンスがある」と両氏も嬉しそうでした。さらに、投げる子へ声援を送ったり、記録が良かった子や1投目より伸びたりすると全員で拍手を送るなど活気ある雰囲気。全員が投げ終わっても「もっとやりたい!」との声が上がるほど子供たちは夢中になっていました。
ボールを片付け、質疑応答の時間。「いつから野球を始めた?」「野球を好きになったきっかけは?」などたくさんの質問が飛ぶなか、「野球をやっていてつらかったことは?」の問いには「肩をけがした時」(度会氏)、「キャッチャーをやってたので、ファールチップが当たって骨折した時」(熊田氏)と、そろってけがをした時のことを挙げていました。
最後に児童を代表して、プロ野球が大好きだという女の子から「元プロ野球選手の方々と一緒に練習できて、とても嬉しく良い思い出になりました」とお礼の言葉も。熊田氏と度会氏も「続けていくことが大事。いろんな事に興味を持ってやってみて下さい」(度会氏)、「近いので傘を持って神宮に応援に来てください」(熊田氏)と呼びかけました。